そうだ物置小屋を建てよう
筆者が趣味人なおかげで我が家は割と色んな道具があふれています。
そんなワタクシに今日もありがたい一言が降り注ぐ。
やりたいことやるのはいいけど
物増やすなら置き場を要求します!
・・・。
はい。すんません。
そんなこんなで、自宅を建ててすぐに、ホームセンターで物置小屋を物色したのでした。
しかし、プレハブの物置はイマイチ、ピンとこない。
既に悪い癖が出始めているワタクシ。庭には建材の余りが積んである・・・。
物置小屋DIYするで!
なんだって!?
小屋に関する法令あれこれ
早速物置小屋を建てる計画を練り始めます。
結構大がかりなので、勝手に立てて良いものかをまずは調査することにしました。
調べた限りではこの辺がキーワードのようです。
物置の建築確認
建築確認が必要となると、資格を持たない素人がやるには手間暇が掛かります。
一応いくつか建築確認が不要な要件はあるのですが、防火・準防火区域は一発アウトで必要になることが分かりました。我が家はばっちり準防火区域!
ここで条件にあえば、10m2以内までは建築確認不要なので、大きい小屋建てられたんですけどね~。
いや~。でもプレハブ物置でそこまでやってる人いるのかなぁ?って素朴な疑問で調査を進めると
建築物とみなされなければOKという事が分かりました。
じゃぁどんな物置なら建築物にならないのかというと、国交省の技術的助言で規定されていて小規模な倉庫は建築物に該当しないとされています。
最終的にはその自治体を所管する審査機関の判断によるそうなので、質問するのが確実なようです。
我が家は上記基準に合わて奥行1m以下としましたが、確認まではしませんでしたので、いずれ不適切と判断されて要撤去とかなるのかもしれません。
物置の固定資産税
こちらは建築確認とは切り離して考える必要があり、課税対象の家屋に該当するかどうかを確認します。以下の3点をすべて満たすものが課税対象です。
こっちは悩ましい、お金で解決できる問題なので課税されても仕方ないかなぁといったところ。
一応基礎をブロックに置いただけの状態であれば、非対象になる抜け道はあるもののセルフビルドの小屋なので、倒れない保証ができないし自己責任になる。打てる手は打っておきたいので基礎への固定はマストと判断しました。
木造枠組壁工法
法令の調査が完了したところで、何とかセルフビルドできそうという結論が得られました。
小規模な倉庫を目指して、物置をDIYしていきます。
薪棚のDIYはやってみたものの小屋となると未知の領域です。
まずは調査からということで、DIYでの小屋作りのバイブルを読むことにしました。
こちらは毎年発行されている書籍になります。一から作る手順の他、全国の小屋ビルダーの作例、アイデアも載っていて参考になります。
ウェブなども参考に、DIYするなら木造枠組壁工法で建てるのが良さそうです。
住宅では木造軸組工法(在来工法)が多く、柱や梁で建物を支える構造です。
DIYでもやりようはあるかと思いますが、各木材の端部の加工が難しそう。
一方で木造枠組壁工法は、木材を枠状に組んで、構造合板などの壁材を打ち付けたパネルを使い柱と壁で建物を支える構造です。木材同士の接合は釘で良いため素人でも作業しやすく、地震などへの耐久性も軸組工法より高いなどのメリットがあります。
木材について
木造枠組壁工法の場合、2×4材が一般的に使用されます。
これは規格化された木材で、入手性が高いです。
材木としてはSPF(Spruce:米トウヒ、Pine:マツ、Fir:モミの頭文字)が使用されます。
どれも針葉樹で加工性もgood。
2×4はサイズからの命名で断面が2inch x 4inch(50.8mm x 101.6mm)になっています。
が、乾燥するので実際は38mm x 89mmの規格になっています。
他にも1×4,2×6,2×8・・・などいろいろあり、DIYで重宝します。
また、壁に使用する木材ですが、構造合板が使用されます。
今回はオシャレな雰囲気を演出してくれるOSB(Oriented Strand Board)を使用しました。
元々構造に使用できる素材で壁であれば9mm、屋根であれば11か12mmを使用するのが良いようです。
床は強度を高めるため厚めにしたかったので、手に入る中で選びました。
24mmの構造合板をホームセンターで購入。
釘?コーススレッド?
木材の接合は何が良いか?
DIY初心者がホームセンターに乗り込むとぶち当たる壁の一つだと思います。私がそうでした。
メリット、デメリットがあるので天秤にかけて選ぶのが良いと思いますが、一般的なDIYでは基本的にはコーススレッドで良いという結論になります。
ここからは小屋づくりの話ですが、上記の本では基本的にコーススレッドで建てています。
木造枠組壁工法の仕様としては、CN釘という規格の釘が使用されます。
規格があるのだから今回はCN釘を使うことにしました。
釘打ちがなかなかの苦行かつ近所迷惑でしたので、まったく、これっぽっちもオススメはしません。
電動の釘打ち機があれば良いかもしれませんがコンプレッサー込みでクッソ高い。
建物で使う理由は赤マーカーが一番大きいと思います。
コーススレッドはネジの山、谷があるため径を一定に保てません。谷部分に応力がかかりやすく釘と比べて破断しやすいです。
設計編 jwcad
以上で、小屋DIYの方針がざっくり決まりました。
さすがに規模がそれなりにあるので、珍しく設計をしようと思いました。
普段はやるとしても手書き、手計算ですがミスが怖いので、CADを使用したいと思います。
Computer Aided Design。パソコンで設計していきます。
昔トライしようと思ったことはあるのですが、独特な操作性が受け入れられず導入できていなかったところはありますが、そうも言っていられないので勉強していきます。
ここにお金はかけたくないのでフリーかつ知名度があるjwcadを選びました。
本を買って勉強するのもいいですが、依然と同じ轍を踏みかねません。
youtubeで良い感じの動画を見つけたのでこちらで操作方法を学びました。
小屋の設計程度であれば、問題なくできるようになりました。
半端なところで断念していますが、こんな感じ。
屋根部分の長さとか手計算せずに済んだし、何よりわかりやすいのでCADおすすめです。
基礎編 羽子板付き沓石
外堀が埋まりましたので、いよいよ着工していきます。
まずは基礎です。しっかり作らないと強風で倒れたりすると洒落にならないです。
おなじみの羽子板付き沓石を基礎として設置し、羽子板部分にボルトで固定していきます。
薪棚DIYの経験を踏まえ、今回はレーザー水平器を購入しました。
voice社の水平器で、有名メーカー製なら10万円はいきそうなアイテムですがDIY用途ならこれくらいがいいっていう価格帯です。今後も棚の設置等で使えるのでは?っていう想定。
ここでは、水平1LINE+垂直4LINEのモデルG5を使用しています。
何もない地面に、いきなり水平に基礎を設置するのは至難の業です。
工事現場等でも行われる遣り方と水糸を設置していきます。
水糸が張れていると基準となる面が作れていて、交点から位置を知ることができます。そこから下げ降りを使って沓石の高さを確認できるので比較的容易に沓石を設置できます。
この手順で沓石を設置しました。
沓石の上に試しに束柱と床板を置いた写真になります。
ほぼ水平で各沓石の位置の精度も悪くありません。めでたしめでたし。
束柱は地面から30cm以上開ける想定で設計しています。
これは地面からの湿気を逃がす目的になります。湿気がこもると床板が腐りそうなのしっかり開けました。
まとめ
物置小屋をDIYしようと思い立ち、計画から基礎までの記事を書きました。
物置自体は家を建てた直後から考えていたのですが、いろいろやってるうちに後回しになり着工したのは引越しから2年経った21年5月。
完成まではさらに半年以上かかるのですが、暑い夏が作業のメインになり干からびそうになりながらも一人作業に没頭していました。
次回は、上棟から完成までを記事にしたいと思います。